さて、ポケモン剣盾で9月から採用されるラックマッチの新ルールが先日公開されたわけだが、皆さんはどういった感想を持たれただろうか。
私はというと、「もう何でもあり状態やな」と半ば投げやりになってしまいかけたが、そもそも伝説/幻ポケモンのみで相性補完って取れているのだろうか…と疑問に思い、シーズンが始まる前に考察してみようと試みた次第である。
というのも、種族値に差が開きすぎて、最早一般ポケモンが環境からごっそり消えてしまうことも大いにあり得る中、ポケモン対戦の醍醐味とも言えるサイクル戦が可能なのか、という点に興味を持った為である。
※9月からもランクマッチを頑張ろうとしているトレーナーの方々へ少しでも有益な情報として共有できたならば、この記事を書いた甲斐があったというものだ。
それでは早速、本題へ。
因みに、8月までのシーズンにおいての相性補完の考察記事はコチラから。
相性補完とは
この記事で言う相性補完とは、2体又は3体の並びでお互いの弱点タイプの技を半減以下で受けられる関係、という定義で進めていく。
つまり、種族値ではなくタイプ受けが可能な並びを考察していく、という事になる。
ここでは、恐らく環境の中心に居座ることが確実なザシアンを例に説明していこう。
1体目-ザシアン 剣の王 (鋼/フェアリー)の場合
弱点(2倍)…炎、地面
弱点(4倍)…無し
半減…ノーマル、岩、草、飛行、悪、エスパー、氷、フェアリー
1/4…虫
無効(×0)…ドラゴン、毒
御覧の通り、11種類ものタイプを半減以下で受けられる、かなり優秀なタイプの持ち主で、その上火力も素早さも申し分なし。
まさに剣の王に相応しいと言えるが、炎、地面タイプ相手にはさすがに対面で勝つことは難しい。
つまり、炎、地面タイプを半減以下に抑えられる、又は対面で勝つことができる、という条件が2体目に求められるわけだ。
そんな禁止/幻ポケモンはいるのか…候補はこの3体。
①ホウオウ
②カイオーガ
③ボルケニオン
それでは、一体ずつ見ていくとしよう。
2体目候補①ホウオウ(炎/飛行) 特性:さいせいりょく
弱点(2倍)…水、電気
弱点(4倍)…岩
半減…炎、鋼、フェアリー、格闘
1/4…虫、草
無効(×0)…地面
今回、一番有力だと思われるポケモン。
ザシアンの弱点である炎を半減、地面を無効で受けることができる為、ザシアンが仮に不利対面になったとしても安定して交代することができると言っていいだろう。
また、今回のルールによって、伝説を制限無しに構築に入れることができるので、今までのように受けと攻撃を兼用させることなく、受け専門として育成できるのも強みの一つと言えそうだ。
ホウオウの弱点である水、電気タイプをザシアンが半減以下に抑えられない為、2体の並びだとあくまで一方的なザシアンの退き先という役割でしかないが、3体目を調整することで相性補完の取れた構築に近づくだろう。
3体目候補
・ゼクロム(ドラゴン/電気)
・ナットレイ(草/鋼)
2体目候補②カイオーガ(水) 特性:あめふらし
弱点(2倍)…草、電気
弱点(4倍)…無し
半減…炎、鋼、氷、水
無効(×0)…無し
禁止伝説2体環境当初から強いとされていた並び。
特性「あめふらし」の効果も相まって、ザシアンの弱点である炎を半減以下で受けられるが、もう一つの弱点である地面は等倍で受けることになるため、ザシアンの退き先としては少々心許ないが、うまく対面させることができれば両方のタイプに有利を取れる点は評価でき、比較的相性補完が取れていると言っていいだろう。
しかし、カイオーガの弱点である電気タイプをザシアンが半減以下に抑えられないため、3体目でその辺りを調整する必要がありそうだ。
3体目候補
・ゼクロム(ドラゴン/電気)
・ゼラオラ(電気)
・ランドロス(地面/飛行)
2体目候補③ボルケニオン(炎/水) 特性:ちょすい
弱点(2倍)…岩、電気、地面
弱点(4倍)…無し
半減…虫、フェアリー
1/4…炎、鋼、氷
無効(×0)…水
やっと出てきた幻ポケモン枠。
ザシアンの苦手な炎を1/4で受けられる上に、炎、地面タイプの弱点を突くことができるため、対面することさえできれば両方のタイプに有利な点は評価でき、ザシアンとは比較的相性補完が取れていると言っていいだろう。
また、特性のおかげで水タイプを無効化できるので、こだわりスカーフ持ちのカイオーガに負荷をかけられる点も評価できる。
しかし、一貫するタイプが多い点や、地面タイプがザシアン同様に弱点となっている点は気になるところなので、3体目は地面タイプを半減以下で受けられることが必須条件となってしまい、構築が若干窮屈になってしまうかもしれない。
3体目候補
・グラードン(地面)
・ランドロス(地面/飛行)
考察結果
ここまでザシアンを主軸とした場合の相性補完について考察したわけだが、結果としては、伝説/幻ポケモンのみで完璧な相性補完の並びを作ることはできなかった。
しかし、2体に一貫するタイプを3体目で半減できれば、攻撃力のインフレ化が更に進むであろう環境下でもサイクル戦を仕掛けることができそうだという事がわかっていただけたと思う。
そういった意味では、準伝説ポケモンや一般ポケモンが一切姿を消すといった状況に陥ることはないだろうから、これまで育成してきたポケモンが活躍することも時期によってはあり得るだろう。
あとがき
今回は、伝説/幻ポケモン環境において、相性補完が取れているのかを改めて考察していきました。
最初は私自身、9月からのランクマッチに否定的だったのですが、こうして記事にまとめることで、頭の中だけで考えていたことが整理され、目指したい構築の解像度が上がったように感じられたので、少なくともマスターボール級に到達するくらいにはプレイしようという気持ちに変わりました。
皆さんのもこれを機会に一度、構築を考えてみてはいかがでしょうか。
※新しく解禁される幻ポケモンの中ではマーシャドーが一番活躍しそうだと予想されているが、ここであげたボルケニオンやゼラオラ、メルメタル、ミュウ、ビクティニあたりも型によっては活躍できるかもしれないと感じているので、新しい構築ではそれらを採用しようかと考えています。
それでは、また。
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