【S29シングル 最終8469位】ザマゼンタを救いたくて奔走した1か月

ポケモン

皆さん、シーズン29お疲れさまでした。

今月は、潜っている方のプレイングスキルが軒並み底上げされた印象で、「ザシアンと同じ伝説でありながら不遇なザマゼンタをなんとか救いたい」と思い立つにはあまりにも逆風だったが、何とか勝率5割+最終4桁順位を死守することができたので、「ある程度は救ってあげられたのかな」という極めて個人的な達成感と共に、この1か月の記録として書き記すことにした。

※Twitter界隈では、ちょくちょくザマゼンタに注目されている方々が散見されたので、後はそういった優秀な方々に任せるとしよう。

構築経緯

とにかく、ザマゼンタを一番活躍させることができるのは、相手の上から壁を貼ることで後続のアタッカーが活きる盤面を整える、というサポートの役割と、決して低くないA種族値を活かした物理アタッカーの役割を両立できる、両壁AS型ではないかと考えた。

その後、ザマゼンタが苦手な炎、地面、格闘タイプを半減以下で受けられて、かつ、サイクル戦に持ち込めればそこそこ期待できるホウオウを2体目に、地面、格闘タイプを半減以下で受けられて、かつ、特殊アタッカーとしての役割を持たせたサンダーを3体目に選んだ。

この並びだと、相手の受けポケモン(特にラッキー、ポリゴン2)に勝てないと感じ、高火力で圧をかけることのできる、鉢巻ウーラオスを4体目に選択(まさかの格闘タイプ被りだが、偶然にも、先の2体との相性補完がそこそこ取れていたので、間違いではなかったと思う)。

この4体で「格闘タイプのどちらか+飛行タイプのどちらかを選出」というパターンを作り出すことはできたのだが、そもそものコンセプトである「上から壁を貼って優位を取る」という戦術を成功させるには、現環境の禁止伝説ポケモンがあまりにも早すぎる(主に黒バドレックス)上に、どの構築にも電磁波使いがいるくらいには麻痺が横行している現状に気付き、この段階で環境が把握できるくらいに流行しているならば、電磁波を対策してくる構築が終盤は増えるのではないかと予想した。

そこで、アタッカー候補は全て最速にした上で、電磁波とは違う形でS操作を行うクッションポケモンを用意することで、先にダイジェットを積まれたとしても後続が上を取れるような状態が作れないかと考えた。

この仮説のもと、あくびで相手ダイジェッターに交代を迫ることができる上に、カイオーガと電気タイプに対して役割を持たせることのできるHDトリトドンを5体目に、あくび→ステロ展開を狙う構築に選出画面の時点で圧をかけられて、かつ追い風によって後続と相手の行動順を逆転させることも可能なHBエルフーンを6体目に選んで、現時点では納得のいく構築が完成した。

各個体紹介

特性:不屈の盾
持ち物:朽ちた盾
性格:ようき(C↓、S↑)
努力値:AS252、H4
168-182-165-x-165-198

この構築の軸となる存在。決して能力は低くない(むしろ優秀)のだが、もう一体の伝説ポケモンであるザシアンと事ある毎に比較されてしまう、不遇なポケモンである。

本来であれば、その高い耐久を活かした方向性で育てるところだろうが、今回はあえてASに特化させることで、環境に多くいる型のザシアン(S実数値190前後)や、竜の舞1積の準速日食ネクロズマ(S実数値194)の上から壁を貼ることが可能となり、後続のダイマエースに繋げるどころか、相手の技構成次第では勝つことすら可能であることが判明し、無振りでも特性込みで高い物理耐久を誇ることもあって、見事に壁貼り兼 非ダイマ アタッカーとしての役目を全うしてもらうことができた。

特に、初手に出されることが多いランドロスが珠アタッカーだった場合、その殆どが初手ダイジェットを打ってきたため、上からリフレクターを貼ることで次のターンにザマゼンタを倒すにはダイアースを打つしかない(そうでないとダイマをザマゼンタ1体に枯らされてしまう)、という謎のプレッシャーをかけることができるので、こちらは裏の飛行タイプに交換が安定択という展開がとても強かった。

俺が連れていけるのはここまでだ。ザマゼンタ使いの方々、後は任せた。

特性:不可視の拳
持ち物:拘り鉢巻
性格:ようき(C↓、S↑)
努力値:AS252、H4
176-182-120-x-80-163

もう一人の非ダイマ枠 物理アタッカー。構築経緯でも書いた通り、ラッキーやハピヌオーなどの明らかな受けポケモンを崩す役割としてピンポイントに入れた事もあって、選出率は6体の中で一番低かったが、終盤に多く存在したゼクロムに対して「竜の舞がなければ勝てる」という諦め半分で適当に投げた結果、残りの2体でダイマを枯らせる動きができた時は勝ちを拾うことができたので、侮ってはいけないなと再評価したポケモン。

技に関しては、暗黒強打インファイトでこのポケモンはほぼ完結しているため、残りの2枠は、エルフーン以外でもあくび→ステロ戦術に強く出られるようにとんぼがえり、シーズン通して一定数当たった、「うたう」ラッキーに対して安心して後投げできるようにねごとを選択。

また、黒バドレックスに対して死に出しすることで不意打ちを偽装したり、壁貼り戦術に対してとんぼがえりでターン数を稼いだりと、想定外の動きで相手を翻弄させられたのは結果としてよかった。

特性:いたずらごころ
持ち物:食べ残し
性格:ずぶとい(A↓、B↑)
努力値:HB252、C4
167-x-150-98-95-136

クッションその1(物理受け)。

この構築のMVP

とにかく、特性いたずらごころによる、先制身代わり→やどりぎが強く、相手のラグラージやカバルドンなどの起点作成ポケモンに対して有利対面を作り出すことができた。

また、相手のラスト1体がイベルタルだった際に、1ターン目で追い風を選択して倒されることにより、相手はダイジェットによりS+1に対してこちらはS+2の状態を後続に繋ぐことができるため、元々のSがイベルタルより高いザマゼンタが上から壁を貼れたり、サンダーがダイジェットを積むことなく上からダイサンダーを選択することができたおかげで何度も窮地を救ってくれた。

余談だが、相手のジガルデに対して選出圧力をかけることができていたのか、ジガルデを出されることがほとんどなかったので、終盤はジガルデを切る形で相手の残り5体を見て選出を決めても裏をかかれることがなかったという、偶然の産物も…。

特性:呼び水
持ち物:気合の襷
性格:おだやか(A↓、D↑)
努力値:HD252、B4
218-x-89-x-147-x

クッションその2(特殊受け)

HD全振りでカイオーガや電気タイプに厚くし、あくびで相手のダイマを枯らしつつ、裏のアタッカーへつなぐというわかりやすい型ではあるが、襷を持たせてカウンターを覚えさせることで、ラム持ちの積アタッカーに対しても抗うことができた、裏のエース。

※まさか、あくびトリトドンがカウンターを覚えてるとは思うまい…。

凍える風を採用した理由は、状態異常に依存しないで、攻撃しつつ相手のSを下げる動きが強いと思ったからなのだが、あくびを打つ対面が多く、あまり活きる盤面を作ることができなかった。
再考の余地あり

特性:静電気
持ち物:命の珠
性格:おくびょう(A↓、S↑)
努力値:CS252、H4
166-x-105-177-110-167

いわずと知れた、現環境を代表する珠アタッカー。

しかし、その活躍ぶりが既に知れ渡っているため、対策枠である特殊受けが必ず選出されてしまい、シーズン序盤はダイマを綺麗にいなされて、崩しきれないままに数的不利を取られた結果、TODで負けてしまうことが多々あった。

そこで、終盤に技構成を考え直し、ボルトチェンジを採用して、相手の交代を見てから有利対面を作っていく動きを1サイクル目に徹底することで、何とか持ち直すことができたが、本来の強みを活かせたかというと、甚だ疑問である。

※この記事を書いている際、負けた試合を振り返ってみると、単純に自分の力量が足りなかっただけという結論に至った。サンダーは悪くない。悪いのは俺。

特性:再生力
持ち物:厚底ブーツ
性格:ようき(C↓、S↑)
努力値:BS252、H4
182-150-142-x-174-156

ダイマアタッカーその2。

追い風などのS操作で安易に相手の上が取れるようにSに、サイクル適正を高めるためにBにそれぞれ特化させるという世間ではあまり見たことがない、いびつな調整だったが、このコンセプトで動かす限りでは、なかなかに使用感は良かった。

特に、サイクル展開になった際には、ザマゼンタの退き先として優秀なだけでなく、再生力という特性のおかげで、相手のザシアンの技構成を確かめるために一旦様子見で初手ザマゼンタから交代してみる、という動きがとても強かった。


※①相手がインファイトを選択→ワイルドボルトがない場合が多い→ホウオウの通りが良い
 →次のターン、相手の裏を予想しながら、ダイマックスを視野にいれる
 ②相手がじゃれつくを選択→ワイルドボルトがある場合が多い
 →インファイトがないならザマゼンタで何とかなりそう
 →次のターン、ザマゼンタに交代 もしくは トリトドン、エルフーンに交代して盤面を作る。

技構成に関しては特に何もいうことはないが、追い風下でのムゲンダイナ対面で上からダイアースを打てたことが数回あり、そのおかげで勝ちを拾えた経験がじしんを手放す選択肢を遠ざけた。

選出パターン

長らく剣盾のランクマッチで遊んでいるが、未だに選出というものの正解がわからず、いつも時間切れギリギリまで迷うことが多かったために、今シーズンでは選出パターンをあらかじめ決めてしまい、機械的に選出できるように工夫した。

具体的に説明すると、
①格闘タイプのどちらか ②クッションのどちらか ③飛行タイプのどちらか 
という2者択一×3で選ぶという方式で自らを縛り、その中で一番通りの良さそうなアタッカーを優先する、という約束事のもとで選出を行った。

結果として、画面で時間切れになることは殆ど無かったが、これが果たして正解だったのか…再考の余地はあるが、迷わないとい決めたことで、たとえ出し負けたとしても以前よりはストレスが激減したように思う。

ザシアン、イベルタル構築 … ザマゼンタ エルフーン ホウオウ又はサンダー

ザシアン、カイオーガ構築 … ザマゼンタ トリトドン サンダー 

ザシアン、黒バド構築   … ザマゼンタ エルフーン又はトリトドン サンダー

日ネク、ゼルネアス構築  … ウーラオス エルフーン ホウオウ

※尚、キュレムやゼクロム、ルナアーラやムゲンダイナは対策してもキリがないので、その場合は潔く、胸を借りるつもりで、ウーラオス、エルフーン、サンダーで向かっていった。

感想

4桁順位、勝率5割以上という、決して褒められた結果ではなかったが、ザマゼンタの可能性を考えて試行錯誤する時間はとても楽しく、個人的には満足している。

あとは残りの数か月、誰かがこの荒ぶる環境下でザマゼンタを使った構築で高い順位の結果を残してくれることを願うばかりである。

以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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