7月も折り返し地点を通過し、学生の方ならもうすぐやってくる夏休みへ向けてテンション上がってるって感じなんだろうなあ…と思いながら、相変わらず自宅でポチポチやっています。
まあ、気温に反比例して平熱の夏を過ごしそうな予感しかしないが、ぶつくさ言わずに新曲レビューをやっていくとしよう。
※各楽曲の巻末には、紹介した楽曲が収録されるアルバムや、アーティストの過去の音源などをリンクで貼っていますので、深堀りしたい方や、音楽をモノとして所有したい方は、そちらも是非チェックしてみて下さい。
XIIX 「まばたきの途中 feat. 橋本愛」
まずは、約1年振りのリリースとなる、XIIX(テントゥエンティ)の新曲を。
ところで、XIIXって誰?と思った方へ向けて軽く紹介を。
XIIXは、UNISON SQUARE GARDENのギター・ボーカルである斎藤宏介が須藤優と2019年に結成したバンドで、斎藤宏介がメインで作詞をしている、という点がこのバンドの最大の特徴である。
※UNISON SQUARE GARDENでは、ほぼ全ての楽曲を田淵智也(ベース)が手がけている。
そのため、UNISON SQUARE GARDENでは聴くことのできないテイストの楽曲を、あの甘いハイトーンボイスで楽しめるという点が個人的には面白く、今回は音数を抑えた、ゆっくりとしたテンポのバラードを聴かせてくれている。
表層的な音の部分についてもっと触れたいところだが、この楽曲のポイントはそこではないので割愛させていただく。というのも、客演で参加している橋本愛の、独創的な雰囲気を纏った歌声があまりにもよかったからである。
初めて聴いた時、中村佳穂と勘違いしてしまったくらいで、上手い/下手という尺度を超えた、聴き手の感情をダイレクトに刺激するような歌声に不覚にも心が震えてしまった。
女優だからと侮ってはいけない、マジで一回聴いといた方がいい。
Perfume 「Spinning World」
続いて紹介する楽曲は、可愛さよりもカッコよさが際立つようになってきた、Perfumeの新曲を。
相変わらず、テクノを下敷きとしたダンスポップ然としながらも、全編に渡って鳴り響く低音のノイズや、サビで盛り上がりを作らずにあくまでステイ(一定に保ち続ける)する、といった構成は、近年の彼女達が見せるストイックな一面を象徴しているかのようで、単純にカッコいい。
※ノイズの音量だけがグーっと上がる瞬間、アンプのツマミを回転(Spinning)させたんだな、とか思って少しニヤニヤしてしまったが、それは邪推か…。
MVは、表題の「Spinning World(回転する世界)」から着想を得た、薇(ゼンマイ)仕掛けの人形に扮した3人がダンスを踊る、という内容になっており、そのカクカクとした所作や時折見せる無表情さは、振り付けとわかっていてもドキリとさせる。
それにしても、昔はこういうオリエンタルな空間を古く歴史的なモノと捉えていた筈だが、今は逆に宇宙的というか、別次元というか…現実にありはしない空間として感じられるのだから、価値観の変遷というのは面白い。
尚、この曲が収録されたニューアルバム『PLASMA』が7月27日にリリースされるので、これは要チェックなのではないだろうか。少なくとも、私は聴く。
Lucky Kilimanjaro「ファジーサマー」
最後に紹介する楽曲は、Lucky Kilimanjaroのこんなダンスナンバーを。
Lucky Kilimanjaroは、2014年に大学の軽音サークルで出会った6人で結成されたバンド。
テーマとして掲げる「世界中の毎日を躍らせる」という言葉には、ライブハウスやクラブのフロアだけではなく、今日から明日へと連続する日々をも対象にした、彼らの精神性が垣間見える。
そんな彼らの新曲は、シンセサウンドを駆使した、懐かしいディスコサウンドの影響を感じさせる音像はそのままに、冒頭のギターフレーズが何とも涼し気に聴こえるからか、自然と耳を持っていかれて、そのままサビで見事に踊らされてしまった(勿論、脳内で)
MVでは、ブレブレな街の映像が細切れに流されていく構成が、暑すぎる夏の夜に、蜃気楼で街がぼやけて見えるかのようで、表題との親和性が感じられて好印象。
おじさんだって、たまにはこういう曲を聴きたい時があるのだよ。
あとがき
今週も、リリースされた新曲の中から個人的に気に入った楽曲を紹介していきました。
気になった楽曲はありましたでしょうか。
コメントなどで教えてくれると大変嬉しいです。
それでは、また。
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