さて、連休が明けて一週間が経過した訳だが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
俺はというと、大して休みを取らなかったくせに、平日5日間が思ったよりも長く感じられ、大方の予想通り、週の真ん中(水、木)で中弛み状態に…。
まあ、何事も張り切りすぎるとガス欠してしまう、ということだろうか。
そんなこんなで、今週もリリースされた新曲の中から個人的に気に入った曲を紹介していくとしよう。
※各楽曲紹介の末尾には、紹介した曲が収録されたアルバムやそのアーティストの過去作(アルバム)のリンクを貼っていますので、もっと深堀りしたい方や、モノとして所有したい方は是非、そちらもチェックしてみて下さい。
Post Malone – Cooped Up w. Roddy Ricch
Post Maloneは元来、内省的な歌詞の世界観や、多ジャンルの要素をミックスさせるバランス感覚に優れているという評価を受けているのだが、その辺りは遺憾なく発揮されおり、昨今の情勢で閉じ込められたような気分になったところから復活していこうという意思が提示された、力強い楽曲。
そんな彼がが今回客演に迎えたのは、コンプトンの若手有望株、Roddy Ricch。
Nipsey Hussleも認めたその才能は、ボーカルフィルター(加工)を通しても尚、歌心が感じられるラップをこの曲でも聴かせてくれる。
というか、Roddy Ricchに丸投げして自分は歌ってばかりでラップせえへんやん、Post Malone。
まあ、それでもええけどね。いい曲だから。
Kendrick Lamar – The Heart Part 5
2曲目はRoddy Ricchの同郷であり、音楽的影響を受けたと公言しているという繋がりで(実質、コチラがメイン)、Kendrick Lamarの新曲を。
約5年振りのアルバムリリースのニュースと同時にドロップされたこの楽曲は、ギターやベース、ドラム等による臨場感ある演奏を下敷きに、フックでは自身が生まれる前からあったR&Bの名曲(Marvin Gaye – I Want You)をサンプリング、という古き良きスタイルを踏襲した構成となっていて、これまでの彼の楽曲が好きな人ならばすんなりと聴けると思う。
ラップにおいても然りで、これまでに何度もアメリカ全土が魅了したスタイルそのままに、地元(コンプトン)で起こった出来事(悲劇)を吐露した上で、切実なメッセージを投げかけられ、まさに「コレが聴きたかった」と地元のヘッズは感激したことだろう。
驚いたのは中盤、ドラムを止めさせ、ベースのみの演奏の中、いなくなってしまった者達(Kobe Bean Bryant、Nipsey Hussle)のメッセージを代弁する場面で、それまでの彼ならば声色を変えて表現していたところを、そのままの地声でやってのけた事である。
もはや、「もう俺がそんな小細工しなくても、お前らならわかるだろ!?」ということなのだろうか。
その声は実に堂々としていて、英語があまりわからない自分にもその切実さ、力強さというものがしっかりと伝わってきた、気がする。これが王者の風格か。
MVも実にユニークで、ぱっと見、ラップしている姿を撮っているだけのものかと思いきや、よく見ると顔がどんどん別人に入れ替わっていき(勿論、Nipsey Hussleにも入れ替わる)、前述したような「メッセージの代弁」をうまく表現している。
ちなみに、アルバムのタイトルは「Mr.Morale & The Big Steppers」で、この曲はアルバムに収録されていないようだ。つまり、アルバムのコンセプト自体はまだはっきりとはわからない、ということ。
アルバムについては、翻訳、考察がある程度進んでから聴いた方がより楽しめるだろうから、とりあえずフィジカル(CD)で日本版がリリースされてからじっくり聴こうと思っているので、しばらくはこの曲をリピートする日々が続きそうな予感。
最後に
今週もリリースされた新曲の中から個人的におススメの曲を紹介していきました。
御覧の通り、Kendrick Lamarに耳も目も丸ごと持っていかれた一週間だった。
※そんな週末を過ごした人は俺だけではないだろう。
お陰様で、いつもは3曲選んでいるのに今週は2曲しか選ぶことができなかった訳だが、今週に限っては御容赦いただきたい。
それほどまでの熱狂を生む、Kendrick Lamarの曲をまだ聞いたことない方々が、少しでも興味を持って貰えたら嬉しい限りである。
※ちなみに、過去の作品を別記事で紹介しているので、気になった方はこちらからどうぞ。
それでは、また。
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