Nulbarich 初めて聴くならコラボソング おすすめ3選(+a)

楽曲レビュー

この記事では、Nulbarich(ナルバリッチ)が他のアーティストとコラボした楽曲3曲を紹介します。

2024年いっぱいで無期限活動休止となるNulbarich

フロントマンであるJQの、ジャンルに囚われず変化し続ける音楽性が最大の特徴ですが、それ故に「この曲!」と絞って聴くよりも、アルバム単位で聴いて変遷を楽しむ方が向いています。

一方で、他のアーティストとの共作はコラボ相手を活かした楽曲が多く、アルバムの世界観とは独立した「シングル」として成立しているので、初めてNulbarichを聴くならば、まずはコラボ曲から入るのが最善だという考えに至りました。

Nulbarichの音楽に触れる入口として、ぜひ御活用ください。

各楽曲の解説では、本人達の対談動画から引用させていただいた、制作秘話も少し紹介しています。

楽曲理解を深める手がかりとして御利用いただければ幸いです。

改めて、Nulbarichとは

Nulbarichの概要

Nulbarichは、JQ(Jeremy Quartus)を中心として2016年に結成された、日本のバンドです。

バンド名は「Null(ゼロ、限りなく無の状態)」「but(しかし)」「rich(満たされている)」
相反する3つの単語を繋げた造語で「何もないけど(愛、思想、行動、感情などで)満たされている」という意味が込められている、とのこと。

そんなNulbarichの楽曲は、生演奏とそれらをサンプリングして作り上げられたサウンドと、英語/日本語が混在する歌詞によって構成された、グルーヴィーかつ肩の力が抜けた音像が持ち味です。

楽曲のほとんどを手掛けたJQ音楽的志向は、ロック/ファンク/アシッドジャズ/R&B/J-POPと幅広く、楽曲によってはジャンルを自由に横断することもしばしば。

そのため、Nulbarichの音楽を一括りにすることはできません。

特筆すべきはその「混ざり具合」で、音楽プロデューサーとして有名なmabanua氏は「痒い所に手が届く」と彼らの音楽性高く評価しています。

また、Nulbarich最大の特徴として、メンバーが固定されておらず、ライブごとにバンド編成が変わるという点が挙げられます。

その正体は最後までに包まれていたものの、ライブでは卓越した演奏技術で観客を魅了する、唯一無二パフォーマンスを発揮していました。

これまでに(2024年10月時点)5枚のアルバムがリリースされています。

どんな人にNulbarichはおすすめ?

D’AngeloMaroon 5Jamiroquwaiなどの洋楽が好きな方や、韻シストKroiなど技巧派と呼ばれる日本のバンドが好きな方なら、Nulbarichの楽曲を気に入っていただけることでしょう。

また、Vaundyヨルシカなど、ジャンルをクロスオーバーするようなアーティストが好きな方にもNularichはおすすめです。

無期限活動休止…そして、ラストアルバム「CLOSE A CHAPTER」

2024年12月5日、無期限活動休止直前に、サプライズでラストアルバムのリリースが発表されました。

タイトルは「CLOSE A CHAPTER」…その意味は「閉幕」です。

次に会えるのは8万年後(MV「Believe It」より)…この機会にNulbarichが残してくれた豊潤な音楽に浸ってみませんか?

※アルバムの全曲レビューもやってます。
 興味が湧いた方はそちらもぜひ御覧ください。

Nulbarich コラボソング おすすめ3選

DISCO PRANK feat. Leo Uchida (Kroi) 

まず紹介する楽曲は、Kroiのボーカル・内田怜央とコラボした「DISCO PRANK」です。

その名から連想できる通りのディスコナンバーとなっており、Nulbarichの得意とする軽快なトラックに乗せた、内田怜央のファンキーなラップが楽曲に程よい起伏を生んでいます。

曲名は「(踊らせる)音でいたずら」という造語で、自分たちはそのPRANK(いたずら心)に憑りつかれており、歌詞にメッセージがあるものばかりを良しとし過ぎず、表面上だけでも楽しめる気軽な曲を目指した…と現状の音楽批評をチクリ。

こういう楽曲は何も考えず、ただ音に身を任せるに限ります。

ちなみにJQ元ドラマーという経歴もあって、作曲の際にはビートから作っていくことが多いようで、この曲もその例に漏れずビートから決まっていったとのこと。

聴いた者を否応なく踊らせる、JQのビートが際立った、中毒性の高い楽曲です。

ASH feat. Vaundy

次に紹介する楽曲は、今ではその名を知らない音楽好きはいないであろう、Vaundyとの共作「ASH」です。

実は、この曲がNulbarichとして初めてのコラボ曲となっており、当時、音楽シーンで徐々に頭角を現し始めたVaundyの事を知りたいとJQが思い立ち、プライベートで直接連絡したところから始まっています。

また制作秘話として、Vaundyから最初にJQに曲のデータを送る際、予めJQから提示されていたトラックを全取っかえ(!)し、しかも本来入れるべき、ボーカル/メロディーには一切手を付けなかったということがあったそうです。

その行動にVaundyのプロデューサー気質を垣間見たJQ
「OK、こうなったか…」
とあくまで大らかな対応を見せ、そこからはVaundy主体で曲の方向性が定まっていったとのこと。

その結果、どちらのものとも言えないオリジナリティ溢れる、どこかオリエンタルなトラックに、少し気怠い二人の歌声がなんとも心地よい楽曲に仕上がっています。

尚、聴きどころが「エグいベースライン」とはVaundy談。
そういった部分に注意して聴いてみるのも、また一興かと。

余談ですがこちらの楽曲、実はRemixバージョンもありまして、手掛けたのはなんとn-buna(ヨルシカ)。こちらも最高なので是非!

Just A Game feat. Benny Sings

最後に紹介するのは、オランダのシンガー・ソングライター/プロデューサーであるBenny Singsとの共作「Just A Game」です。

こちらの楽曲は、奇をてらわないベース、シンプルなドラム、控えめな鍵盤、抑えた歌声、とサウンド面のどこを切り取っても「優しい」の一言に尽きます。

また、歌詞においても同様で、“きっとこれはただのゲームだよ”というメッセージが込められており、困難に直面した人を「そっと」励ますようなポジティブな内容となっています。

この「そっと」具合が絶妙で、英語で歌っているということもあり、元気な時はさらっと聞き流せてしまうのですが、メンタルに支障をきたした時なんかに聴くと、不思議と歌詞が耳に残ります

仕事がうまくいかなかった日の終わりに聴いてしまったら、思わず泣いてしまうかもしれません。

こちらもおススメ! Nulbarich コラボソング

Nulbarich and Sunny – Lucky (feat. UMI)

Floatin’ Remix feat. GALCHANIE

DAY feat. PUNPEE 

KREVA「One feat.JQ from Nulbarich」

Nulbarich アルバム収録楽曲一覧

CLOSE A CHAPTER (2024)

1. Opening -intro-
2. Believe It
3. 遊園
4. Don’t Waste It On Me
5. Words
6. chapter xxx (demo)
7. Neon Sign
8. DAY (Sunny Remix)
9. Mirror Maze
10. Liberation
11. Traffic Jam -skit-
12. Lights Out feat. Jeremy Quartus

The Roller Skating Tour (2023)

01. 3:33 (Intro)
02. Lonely Road
03. DISCO PRANK feat.Leo Uchida (Kroi)
04. Reach Out
05. DAY feat.PUNPEE
06. smoke break (skit)
07. Cigarette Butt
08. Just A Game feat.Benny Sings
09. Backyard Party
10. Floatin’
11. A Roller Skating Tour
12. Skyline
13. Home

NEW GRAVITY (2021)

01. Intro
02. TOKYO
03. CHAIN
04. Twilight
05. Lonely
06. Mumble Cast #000
07. Skit #333
08. Look Up
09. Break Free
10. LUCK
11. Lost Game
12. In My Hand

Blank Envelope (2019)

01. Blank Envelope (Intro)
02. VOICE
03. Silent Wonderland
04. All to Myself
05. JUICE
06. Sweet and Sour
07. Kiss You Back
08. Toy Plane
09. Ring Ring Ring
10. Focus On Me
11. Super Sonic
12. Stop Us Dreaming
13. I’m Home(Outro)

H.O.T (Hung On Tight) (2018)

01. H.O.T
02. It’s Who We Are
03. Almost There
04. Zero Gravity
05. Handcuffed
06. In Your Pocket
07. See You Later
08. Supernova
09. ain’t on the map yet
10. Follow Me
11. Spellbound
12. Construction
13. Heart Like a Pool

Guess Who? (2016)

01. Guess Who? (Intro)
02. NEW ERA
03. SMILE
04. Spread Butter On My Bread
05. Lipstick
06. I Bet We’ll Be Beautiful
07. LIFE
08. Hometown
09. Everybody Knows
10. NEW ERA (English Version)

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