Nulbarich コラボ名曲3選

楽曲レビュー

この記事では、Nulbarich(ナルバリッチ)が他のアーティストとコラボした楽曲3曲を紹介します。

2024年を区切りに活動休止を発表したNulbarich

フロントマンであるJQの、ジャンルに囚われず変化し続ける音楽性が最大の特徴ですが、それ故に「この曲!」と絞って聴くよりもアルバム単位で聴いて、その変遷を楽しむ方が向いています。


一方で、他のアーティストとの共作はコラボ相手を活かした楽曲が多く、アルバムの世界観とは独立した「シングル」として成立しているので、初めてnulbarichを聴くならば、まずはコラボ曲から入るのが最善だという考えに至りました。

Nulbarich コラボ曲 3選

DISCO PRANK feat. Leo Uchida (Kroi) 

まず紹介する楽曲は、Kroiのボーカル・内田怜央とコラボした「DISCO PRANK」です。

その名から連想できる通りのディスコナンバーとなっており、Nulbarichの得意とする軽快なトラックに乗せた、内田怜央のファンキーなラップが楽曲のいいアクセントになっています。

尚、曲名は「(踊らせる)音でいたずら」という造語で、自分たちはそのPRANK(いたずら心)に憑りつかれており、歌詞にメッセージがあるものばかりを良しとし過ぎず、表面上だけでも楽しめる気軽な曲を目指した…と現状の音楽批評をチクリ。

こういう曲は何も考えず、ただ音に身を任せるに限ります。

ASH feat. Vaundy

次に紹介する楽曲は、今ではその名を知らない音楽好きはいないであろう、Vaundyとの共作「ASH」です。

実は、この曲がNulbarichとして初めてのコラボ曲となっており、2020年当時、音楽シーンで徐々に頭角を現し始めたVaundyの事を知りたいとJQが思い立ち、プライベートで直接連絡したところから始まっています。

また制作秘話として、Vaundyから最初にJQに曲のデータを送る際、予めJQから提示されていたトラックを全取っかえ(!)し、しかも本来入れるべき、ボーカル/メロディーには一切手を付けなかったということがあったそうです。

その行動にVaundyのプロデューサー気質を垣間見たJQ
「OK、こうなったか…」
とあくまで大らかな対応を見せ、そこからはVaundy主体で曲の方向性が定まっていったとのこと。

その結果、どちらのものとも言えないオリジナリティ溢れる、どこかオリエンタルなトラックに、少し気怠い二人の歌声がなんとも心地よい楽曲に仕上がっています。

尚、聴きどころは「エグいベースライン」とはVaundy談。
そういった部分に注意して聴いてみるのも、また一興かと。

Just A Game feat. Benny Sings

最後に紹介するのは、オランダのシンガー・ソングライター/プロデューサーであるBenny Singsとの共作「Just A Game」です。

こちらの楽曲は、奇をてらわないベース、シンプルなドラム、控えめな鍵盤、声の張りを抑えた歌声、とサウンド面のどこを切り取っても「優しい」の一言に尽きます。

また、歌詞においても同様で、“きっとこれはただのゲームだよ”というメッセージが込められており、困難に直面した人を「そっと」励ますようなポジティブな内容となっています。

この「そっと」具合が絶妙で、英語で歌っているということもあり、元気な時はさらっと聞き流せてしまうのに、少しメンタルに支障をきたした時なんかに聴くと、途端に歌詞が耳に入り込んでくる気がします…それも押しつけがましくない形で。

仕事がうまくいかなかった日の終わりに聴いてしまったら、思わず泣いてしまうかもしれません。

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